地域生活支援推進事業

平成23年度 支援・相談員や自立支援通訳のための 医療通訳研修会開催!

当センターでは、去る11月1日、都内台東区立台東区民館で、関東甲信越地域の支援相談員等を対象に、第2回医療通訳研修会を開催しました。「多言語社会リソースかながわ」の全面的な協力のもとで行われた本会には、8県から45名が参加しました。

医療通訳に関する知識や心得、通訳技術の向上を目的としたこの研修会は、午前の基調講演、午後のグループ別のロールプレーおよび全体でのまとめと続き、やや過密なスケジュールでしたが、参加者の表情は真剣で、休憩も惜しんでいるように見えました。  基調講演では、三木講師から、医療通訳の役割が会議ビジネス通訳とどのように違うのか、通訳技術を向上させるためにどうやって勉強したらいいかといった点に加え、通訳する上での医療知識の大切さや注意点について、学びました。最後に、参加者の皆さんから熱心な質問が飛び出し、このような会が待たれていたことを改めて感じました。

午後のロールプレーは、3つのグループに分かれて、@内科の場面A整形外科の場面B心療内科の場面を設定して、医師、通訳、患者それぞれの役割をグループ全員が交替で模擬体験しました。直後には、通訳の立場としてどのように訳すべきであったか、より的確な通訳や対応の仕方について、随時講師からアドバイスがありました。グループの他のメンバーが見ている前で演じるので、かなり緊張するらしく、「いつもならできることなのに、今日はミスが出てしまった。」と残念そうな声も聞こえました。一方で、このような場で受けたアドバイスは、印象深く記憶にきざまれ、現場で生かされるのではないかと感じました。



最後に全体でまとめを行いました。患者さんの車いすを押す行為を病院から頼まれた時、家族や医療従業者でない通訳はどう応じるべきなのかといった安全性や責任の所在に関係する問題など、現場では聞きづらい問題をはじめ、さまざまな質問や意見が出されました。
ようやく2回目を終えたこの研修会は、経験年数の異なる先輩、後輩が一同に会して、助け合い学びあいながら今後の一年の目標を立てる場のように見えます。また来年、さらに技量アップした姿で集まっていただきたいと願っています。(M)





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